【連載コラム】古森 義久氏“外交弱小国”日本の安全保障を考える〜ワシントンからの報告〜 : 第18回:橋本派瓦解で様変わりする対中外交〜今こそ普通の国としての対応を確立せよ〜 (Safety Japan 2005)

ではいったいなにが日本の対中外交を変えたのだろう。もちろん要因は多々ある。だがその主要な要因の1つは自民党最大の派閥だった橋本派の瓦解なのである。このことは意外と知られていない。だが結論を先に述べるならば、親中、ときには媚中とさえみえる姿勢が目立った橋本派ががたがたと崩れてしまったことが与党の自民党の対中政策を変質させ、外務省内の中国専門のチャイナ・スクール集団にまで影響を及ぼし、日本政府としての中国に対する姿勢全体を変えることとなったのだといえる。